腰椎椎間板ヘルニア=腰痛になるとは限らない!?

腰痛をお持ちの方が整形外科に行くと、診断されることの多い腰椎椎間板ヘルニア。

腰痛ではない人でも、腰椎椎間板ヘルニアというワードを一度は聞いたことがあると思います。

そんな腰椎椎間板ヘルニアですが、必ずしも腰痛の原因にはならないという事実はご存知ですか?

今回はそんな腰椎椎間板ヘルニアについて書こうと思います!

腰椎椎間板ヘルニアとは?

そもそも腰椎椎間板ヘルニアとは、何なのでしょう?

日本整形外科学会では、このように説明されています。

椎間板は線維輪と髄核でできていて、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その一部が出てきて神経を圧迫して症状が出ます。椎間板が加齢などにより変性し断裂して起こります。

悪い姿勢での動作や作業、喫煙などでヘルニアが起こりやすくなることが知られています。

(引用元:日本整形外科学会

かなり簡潔で分かりやすい説明ですね!

図で言うと、こんな感じのイメージです。

(引用元:聖路加国際病院

椎間板の外を覆っている線維輪という輪っかを、髄核(ずいかく)というゼリー状の核が突き破ることで、神経を圧迫し、痛み・しびれを引き起こすのが腰椎椎間板ヘルニアの正体になります!

余談ですが、ヘルニアという言葉は脱出するという意味なので、椎間板以外でも脳ヘルニアとか鼠径ヘルニア(脱腸)など、いろいろな場面で使われています。

まったく関係ない話でした(笑)

腰椎椎間板ヘルニアの症状は、かなりヘビー級?

腰椎椎間板ヘルニアは、誰が聞いても重症そうなイメージがありますよね?

実際のところ、腰椎椎間板ヘルニアはかなり重症です。

どんな症状が出るかは、ヘルニアが起こる場所によって違いますが、大まかに言うと以下のような症状が出るようになります。

通常は、腰痛やいわゆる「ぎっくり腰」のような症状が認められ、数日後に、一側の下肢へと放散する激しい痛みや「しびれ」が生じます。

この痛みや「しびれ」は激烈で、ほとんど満足に動けないことも多く、睡眠も妨げられるほどです。

しかし、この痛みや「しびれ」は2-3週間でピークを越えることが多く、その後、徐々に痛みや「しびれ」が薄らいでいくことが多いです。

症状は一側下肢のみであることが典型的ですが、両下肢に症状が出現する場合や、排尿や排便に障害が認められる場合もあります。

(引用元:日本脊髄外科学会

痛みはもちろん、しびれ、果ては排尿や排便の障害も出るレベルだそうです。

腰椎椎間板ヘルニアは、本当に恐ろしい疾患ですね・・・

しかし、腰椎椎間板ヘルニアが必ずしも腰痛の原因となるとは言えない!?

これも少し驚きだと思いますが、腰椎椎間板ヘルニアがあるからと言って、腰痛の原因となるとは必ずしも言えないことが分かっています。

「え!?だってヘルニアのせいで腰って痛くなるんじゃないの??」

と思うかもしれません。たしかに、腰椎椎間板ヘルニアが原因での腰痛の人もいらっしゃいます。

ですが、全腰痛中での割合でいうと、約3%だと言われています。しかも、本当の腰椎椎間板ヘルニアの場合は、腰痛のレッドフラグという項目に当たる症状が多いので、即病院に行かないといけないレベルになります。

でも、これを読まれている腰椎椎間板ヘルニアと診断された方は、恐らくですが痛み足のしびれはあるにしても、排尿排便障害・触られている感覚が全く無い・歩くことができない、といった症状は出てないと思います。

では、どうして整形外科で腰椎椎間板ヘルニアと診断されることが多いのでしょう?

それは、画像上でもっとも分かりやすい疾患だからです。

ヘルニア自体は、健康な人でも存在する?

実は、腰椎椎間板ヘルニアというのは、腰痛がない健康な人でも持っていると言われています。

古いデータになりますが、1995年に開かれた国際腰椎学会で発表された研究によると、「腰痛を持っていない人の約76%は腰椎椎間板ヘルニアを持っていた」という結果が出たそうです。

多少は変わっているかもしれませんが、こういった研究結果が出ていることは国際的に認められています(研究者はボルボ賞という、ノーベル賞クラスの権威ある賞を受賞した)。

つまり、腰痛に発症して整形外科でレントゲンやMRIを撮った際に、たまたまヘルニアっぽいものが見つかれば、腰椎椎間板ヘルニアと診断されてしまうということです。

こういったことを考えていくと、腰椎椎間板ヘルニアと仮に診断されたとしても、そこまでナーバスにならなくても良いような気がしますね!

もっとも大事な考え方とは?

どうして腰痛になってしまったのか?

これを考えることが大事です。

例えば、長時間座っていることの多い仕事であれば

・股関節が固まってしまっていることで、腰に負担を与えている

・腹筋が弱くなってしまって、腹圧が下がり腰へのストレスが増えている

・骨盤の機能が低下して、腰の負担が大きくなってしまった

・首が固まったことで、腰が余分に動かないといけない状態になったetc.

こんな感じで原因が無数に考えられます。

ですので腰椎椎間板ヘルニアがあったとしても、ヘルニア自体が問題ではなく、今に至っている(痛みやしびれ)原因は何なのか?というのを探すのが近道だと思います。

少し面倒かもしれませんが、この考え方は非常に大事です。

「私はヘルニアだから腰痛とは一生付き合うんだろうな〜」という声をたまに耳にしますが、諦めたらそこで試合終了ですよ?

(引用元:NAVERまとめ

巷でいう腰椎椎間板ヘルニアは、全腰痛中の原因の約3%ほどですし、何度も言うように本当の腰椎椎間板ヘルニアは手術適応レベルですから、日常生活を送るのは本当に困難です。

おまけに健康な人でも約76%はヘルニアを持っていますから、なおさら腰椎椎間板ヘルニア=腰痛の原因という理論は破綻してきているように思えませんか?

諦めずに原因を探っていくのが大事です!是非とも本当の原因を見つけていきましょう(^ ^)!

※ちなみに画像診断を否定しているわけではありません。稀に脊髄腫瘍などの病変が原因で、腰痛が起きることもあるので、こういった場合には画像診断はとても役に立ちます。

一度も病院に行ったことのない方or気になる方は、一度画像診断を行うのもアリだと思いますよ。

濱口

p.s. 当院の公式ホームページは、こちら

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